特徴的なHLA型と生じやすい疾患
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今回は、特徴的なHLA型と生じやすい疾患についてまとめていきます。
HLA (ヒト白血球型抗原)とは
HLAとはHuman Leucocyte Antigenの略で、ヒト白血球型抗原と訳されます。
通常、血液型とは赤血球のもの(A,B,O型など)を言いますが、同様に白血球にもいくつかの抗原の種類があります。こちらはより多岐にわたり、造血幹細胞移植などでは血液型に加えHLA型も考慮のうえでドナーが決まります。
私も以前、骨髄ドナーの提供依頼を受けたことがありますが、これは患者さんとのHLA型が一致したためだったと聞いています。
特徴的な疾患との関連性
1型糖尿病:HLA-DR3、HLA-DR4
1型糖尿病には免疫機構が関わっているともされており、HLA-DR3,4などが関わっているとされている。
セリアック病:HLA-DQ2,HLA-DQ8
セリアック病とは、グルテンに対しておこる免疫反応の異常により生じる疾患であり、粘膜炎症や絨毛萎縮が生じ、九州障害が生じる。
HLA-DQ2、HLA-DQ8などとの関連が指摘されている。
HLA-B51: ベーチェット病
口腔粘膜のアフタ性潰瘍、皮膚症状、眼のぶどう膜炎、外陰部潰瘍が主症状。
HLA-B51との関連が指摘されている。
ヘモクロマトーシス: HLA-A3
ヘモクロマトーシスとは、遺伝性の疾患で、鉄が臓器に蓄積されることにより多様な症状を示す疾患である。HLA-A3などと関連があるとされる。
HLA-B27:乾癬、強直性脊椎炎、ライター症候群、炎症性腸疾患(IBD)など
HLA-B27は様々な炎症性疾患に関わっているとされている。
この他にも様々な疾患にいろいろとHLAは関わっているとされています。
ループス系列がDR-2,DR3に関わっているという話もあります。
白血球は免疫の担い手であり、まだ免疫系の疾患には解明されていない機序もありますので、今後HLAの関与がいろいろな疾患との関連性が判明してくる可能性もありますね!
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