今回は、DiGeorge症候群(ディ・ジョージ症候群/ DiGeorge syndrome)についてまとめていきます。
DiGeorge症候群とは
ディ・ジョージ症候群とは、第3,4咽頭嚢の発達不全により生じる症候群です。
これにより胸腺や副甲状腺の低形成が生じ、様々な症状が出現します。
まず、胸腺が発達していないため、T細胞のmaturationが適切に行われず、細胞性免疫不全が生じます。そのため、DiGeorge症候群の患者さんは細菌性、真菌性の感染をしばしば繰り返します。
さらに、副甲状腺によるホルモン分泌不全が生じるため、低カルシウム血症が生じ、テタニーや痙攣が生じることもあります。
22q11.2欠失症候群などとも呼ばれており、日本では指定難病となっています。
特徴的な疾患の語呂合わせ
さて、このように複雑な症候を有するディ・ジョージ症候群ですが、その生じる症状を語呂合わせで覚えていきましょう。
C: cardiac defects
先天性心疾患が約80%の患者に合併します。
Fallot四徴症をしばしば合併するとされています。
A:Abnormal facies
特徴的顔貌
T: Thymic hypoplasia
胸腺低形成
胸腺のことをThymusと言います。
C:Cleft Palate
口蓋裂や軟口蓋閉鎖不全なども生じます。
H: Hypocalcemia
低カルシウム血症
22: Chromosome 22
22番染色体の微小欠損により本疾患は生じるとされています。
この語呂合わせを由来として、もともとはディジョージ症候群のことを「キャッチ22」と表現していたこともあるそうです。
こちらで医学生の生活やマイル旅についてのサイトを開いています!よろしければぜひ遊びに来てください(*^^*)
参考文献
22q11.2欠失症候群(指定難病203) – 難病情報センター
E Staff. Key Medical and Nursing Facts and Mnemonics: Study review notes for Nurings and Health Sciences Students. Examville Study Guides