中村哲医師の死去を惜しむ
スポンサーリンク
医学の道に進むことを勝手ながら後押ししてもらった人。
— ちっぷ@SFC解脱 (@aiueo_tips) 2019年12月4日
世界は実に貴重な方を失った… https://t.co/totqRGvy89
非常に心が痛むニュースが突然飛び込んできました。
アフガニスタンで中村哲医師*1が銃撃され、お亡くなりになられたとのことです。
お医者さんでありながらも、中村先生はアフガニスタンに向かい、医療のみならず生活環境整備として用水路の建設などに携われており、地元からの信頼は非常に厚かったものと伺っております。
困っている人たちに寄り添い、問題に対して自らが取り組むお姿に感銘を受け、医療という道を志した人も少なくないと思います。
実際に私の同級生にもそう語る人もいましたし、医学生に対して尊敬する人を挙げるように指定すれば必ずお名前のあるお方でした。
かくいう私も、医学をライフワークにすることを中村先生の生き方から背中を押してもらった医学生の一人です。
「他人を助けたいと思う気持ちはなくはないが、自分の中でそれを偽善ではないと言い切れるのか??」
受験生のころ、医学部を目指して勉強しながら、そんなことが頭の中で悶々としていた時期もありました。
そんなときに、学校の授業で先生が見せてくれたのが、中村医師に関するドキュメンタリー番組の録画だったんですよね。
アフガニスタンの乾燥地帯に、自ら一から用水路の設計や建設計画までを立て、資金調達も行い、作業にも加わる。
その結果、その一帯の住民の生活の質は飛躍的に向上しました。
それを見て、医師という職業について、自分がいかに狭い視野を持っていたのかを痛感させられました。
中村先生が行ったことは、直接的な医療行為ではありません。
でも、その行動によって、たくさんの人たちが、文字通り「救われた」のだと思います。
他者に寄り添い、問題を見つけ、それに取り組む。
その形は、たとえ医師になったとしても決して1つではないのだと、私が認識した貴重な機会でした。
大事なのは、頭の中で考えるだけでなく、それを実際に実行に移すこと。
そこに気づいてからは、心が少し軽くなって、医学部を改めて目指すふんぎりがつきました。
既定のレールに乗ることだけがキャリアではない。
それは医師でも同じ。
中村医師のアフガニスタンでの功績は私が言うまでもありませんが、
このように日本、いやおそらく世界中で、
「医師をはじめとした医療従事者を志す人たちにも勇気を与え続けている」
という偉大な功績も、ぜひとも認識されてほしいと願っています。
直接面識はありませんが、私も今でも勇気をもらい続けています。
だからこそ、とてもこのニュースは残念です。
お悔やみ申し上げます。どうぞ安らかに…。